Surprise!!
「なっ・・何で私なんですかっ!私にはアリバイだって・・・」

ここにきてまだ言い訳するかこのオッサン・・・

俺はため息をつき、続ける。

「アンタのいうアリバイ、あれは成立しないんや。」

「え・・・・」

俺はニヤリ、と笑い、言う。

「俺がこの"目"で見たからなぁ」

「は?目・・・?」

「そうや、目や。」

「何言ってるんですか!あなたが私を見張っていたとでもいうんですか!」

「いや、見てるわけないやん」

日中は学校あるっちゅーねん。

しかも見張るなんて探偵や警察じゃないねんから。

「かいつまんで言う!あの時間、お前は外におった!」

「・・・かいつまみすぎやろ」

地味にヤツからツッコミが入る。

「すっ・・・すみませんでした!!」

「しかもそれで認めちゃったよ!なんか素直だよこの人!」

ヤツはとりあえずうるさい。

そして中谷は自白を始める。

「急に魔がさしたんです。それで・・・隣の塚本さんの干してあった服に落書きを!」

「スケール小さっ!何それ地味すぎひん?めっちゃ地味やん!!」

「しかも油性で・・・・」

「何そのちょっとした+α感!地味に陰湿やな!」

もう一度言うが、ヤツはとりあえずうるさい。

「この前塚本さんに新しいテレビを買ったとか自慢されて・・・うちはまだアナログなのに!」

「・・・・」

さすがのヤツもツッコむのをやめた。

「・・・とにかく、もうこんなことせぇへんようにな。」

俺は中谷に言う。

「はい。正直に塚本さんに謝りに行きます」

そう言って中谷、その他近所の方は部屋を後にした。


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