拘束お姫様 *番外編開始
「同情なんかじゃ―――」
「そんな嘘の言葉、要りません」
王子の言葉を遮った彼女は 俯いたままで、彼を見ようとはしない。
「シンデレラ、僕を見て」
「・・・・・嫌です」
王子様にだけは 同情されたくなかった。
( アンタは 価値のある存在だ )
偽りの想いで、情けの想いで、
そんな言葉は言われたくなかった。
「シン―――――」
「あたしの事は、放っておいて下さい」
初めから「奴隷」だと知っていて、それでも此処(お城)に住まわせたのは、 僅かな優しさを与えたのは、
全て 同情のため。
そんなの、要らない。
偽りで飾られた 慰めの言葉なんて、要らない。