拘束お姫様 *番外編開始
「シンデレラ。 もう、お眠り」
その言葉に、彼女は不安そうな表情をする。
「大丈夫。 僕が、魔法をかけてあげるさ」
彼は優しく 彼女をベッドに寝かせ、
「君が 幸せだと感じる、夢を見ますように」
そう唱え、パチン とフィンガースナップをした。
刹那 仄かな光が、彼女をまとう。
けれどその光は小さな屑となって 消えていった。
そしてそれと共に、
シンデレラも夢の中へ落ちていく。
「君がアイツと出会うのは、まだ早かったのかもしれない」
その言葉は、彼女に届かなかった。