≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
娘とは違う世界観の中で、唯一山田が接触出来る方法とは、やはり日村令子しか思い浮かばなかったのだ。




「ふーーーーーーーーっっ」



山田はベッドに腰掛け、背中を丸めながら息を吐いた。



「恐らく絵里香も、数人の大人の意見で周りを固めれば、すぐに諦めるだろう・・・


その中でも、あの日村令子という女はこちらの味方につけておいた方がいいな…


絵里香もなついていたようだし・・・」




山田はようやく顔をあげ、ダイニングに戻るために部屋を出た。


ダイニングに戻ると、絵里香も既に自分の部屋に戻っており、ガランとしていた。


冷やし中華にはラップがかけてあった。


山田が食卓に近づくと、何かメモのようなモノが置いてあった。


山田はダイニングのイスに腰掛けながら、そのメモを読んだ。



『パパへ


さっきは、ごめんなさい。でも、私の気持ちも解ってほしいんだ。でも、そんなにパパがいやがるのなら、もうあのお話しはしないからね。ごめんね。

それから、今日、日村先生に会ったよ!ほんのちょっとだけど、うちにあがってもらったよ!
さっき、言いそびれちゃったから報告しておくね。

先生から名刺ももらっちゃったから、パパにも見せてあげるね♪

じゃぁ、おやすみ☆


  絵里香』


メモの横に、日村令子の名刺があった。


山田はその名刺をおもむろに手に取り、じっと見つめた。



「・・・必然なのか・・・」



山田は、自分の携帯電話に日村令子の連絡先を登録した。







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