空模様
―――長い長い入学式が終わった。


教室に戻る時



「心衣??」



あたしを呼ぶ声がした。


振り返るとそこにはとても可愛い背の高い女の子が立っていた。



「心衣だよね??」



「う…うん。」



誰??



「私、亜唯なんだけど…覚えてる??」



「え、えーと…??」



「楢西 亜唯 (ナラニシ アイ)」



…………………………??



「ほら、幼馴染みの!!」



幼馴染みだっけ??
てゆーか幼馴染みだったら忘れないよね…??



あ!!もしかしてあのカルタ大会の時の可愛い子…!?



で…幼馴染みってなんだ??



「しょーちゃんと心衣と私で小さい頃よく遊んだでしょ??」



えー…



しょーちゃんとは小学校に入ってからも何回か遊んだから覚えてるけど、亜唯…??



「思い出した??」

あたしの前で可愛く笑う亜唯。



「あ!!ああ、あの亜唯??」



あんまりよく思い出せないけど、きっと小さい頃は遊んだんだなあと思って返事をした。



「私、2組なんだ!!心衣とは違うクラスだけどよろしくねっ!!」



そう可愛い声で言って去って行った。



・・・・・・??



ま、新しい友達って事だよね!?





この時は亜唯があたしの恋を狂わせる恋敵-ライバル-になるなんて思いもしなかった
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