舞蝶．・。＊

「勇樹…
」
あたしは泣き崩れた。

クラっとしたのを日向が受け止めてくれた。



ねえ、勇樹。
あたしを泣きやましてよ？

勇樹だったら出来るでしょ？


待ってるから。



あたしはただ涙を流してた。



―――ガチャン…

中から医者が出てきた。

あたしは喋ることすらできない。
日向が代わりに聞いてくれた。

「勇樹は？」

「大丈夫です。一命は取り留めました。

ただし。
まだ安心出来る状態ではありません。

いつ、どんな目にあうか分かりません。
出来るだけ傍にいてください」



神様、勇樹を。
あたしの大切な人を。

救ってください。