桜の季節
私は、啓也くんに背を向け、歩き出す。
「待てよ…。」
後ろから啓也くんの声が聞こえて、振り向いた。
その瞬間、私は一瞬、不思議な感覚がした。
あ、あれ?
私……なんで…?
いつもと、違う匂い。
いつもと、違う温もり。
「俺に背を向けんな。」
啓也くんは、そう言いながら、ギュッ、ってする。
なんで私、抱きしめられてるの?
啓也くん……だよね…?
頭の回転が追い付かない。
だって……、友達だよ?