夏恋―NATSUKOI―
小学生の子供に泣かされるなんて、すごくダサい。

けど、今の私に一番言ってはいけない言葉。



…もう、帰りたい!


「夏子ちゃん?」



いきなり呼ばれる名前。

涙を慌てて拭い、振り向くと心配そうな表情の佐藤くん。


「あっ、何でもないよ?ごめん、忙しい?すぐもど…」


その瞬間、私は彼の腕の中にいた。

「…っ///」

「我慢しなくていいよ?泣きなよ」



その言葉で、私は彼の優しい腕の中で泣いた。

彼はそれを全部受け止めてくれた。


何も言わずに、ただ…

抱きしめてくれた...

< 7 / 35 >

この作品をシェア

pagetop