君を想う

淡い期待

お兄ちゃんと一緒に家まで歩く


ずっと黙ったままで


会話がない


「・・・あいつさ」


突然 お兄ちゃんが話し出した


少しビックリして


肩が上がってしまった


「え?」


「麻美の事・・・好きだって」


「・・・うん」


でも 朔哉君を裏切ってしまったのは


私の方だから・・・


「・・・試験どうだった?」


「あ・・・うん! 4位だったよ


お兄ちゃんに教えて


もらった所が出たから」


本当は 朔哉君からもらった


ノートのおかげだった


でも・・・言えなかった


「そっか・・・凄いな」


そう言って お兄ちゃんは笑って


私の頭を優しく撫でた


この瞬間が・・・好き


「そうかな?」


「ああ・・・よく頑張ったな


今度 どっか行くか?」


「え?」


それって・・・デートかな?
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