君を想う
なんて言えばいいんだろう?


「じゃあ・・・私 日直だから


後でね 麻美」


そう言って 咲帆ちゃんは


廊下を歩き出した


「・・・あのさ」


「え?」


「あ! 朔哉君!」


声のする方を見ると 1人の


女子が立っていた


手にはピンクの封筒がある


「あの・・・これ受け取って下さい!」


その子は 封筒を朔哉君に


差し出していた


ズキン


胸が・・・痛い


どうしてだろう?


わかってる・・・


「・・・悪いけど 受け取れない」


朔哉君は そう言った


「わかりました・・・」


そう言って その子は


手紙を鞄に入れて 走り去った


あの子・・・きっと朔哉君の事


好きだったんだね


「なんで・・・断るの?」


少し戸惑いながら言った


一瞬 声が震えたような気がした
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