彼の愛は永遠だから、サヨナラは言わない
身体中が痛くて、雨と泥で直ぐにでもシャワーを浴びたいが、シャワーを浴びるのは一番最後だ。


寒くて身体の震えが止まらないのを、唇を噛みしめ必死に絶えた。


「おいおまえら、先に千比絽にシャワーを貸してやれ!」


西條先輩止めてください。


「私は一番後でいいです。」


本当にいいんです。


「いいから先に浴びろ!」


え、今の声は小山主将。


露骨にやな顔をされた。


「だから嫌なんだ、女子は本当にめんどくさい。」


小山主将を睨み付けた。


最後で良いと言ってるのに。


「まだ強気なんだな。先にシャワーを5分で済ませろ。」


5分なんて、絶対無理だ。


でも、無理だとは言えない。


分かりました。


「5分過ぎたら、俺がシャワー浴びに行くからな。」


はぁ、なんなんですか。


本当に口うるさい男だ。


「分かりました、5分で終わらせます。」


急いでシャワーを浴びた。


シャンプーで全身を洗う。


「千比絽、髪乾かせ。風邪ひくぞ。」


え、又小山主将の声だ。


小山主将が優しいなんて、おかしい。


一応お礼を言った。


「ありがとうごさいます。」


小山主将に頭を下げた。


優しい小山主将は何だか、怖い。


この後、絶対何かが起きる。


そんな予感がして、体が震えた。


このままじゃ、風邪をひいてしまう。























< 12 / 252 >

この作品をシェア

pagetop