木苺の棘
貴方は、その声に驚いた顔
をして振り返る。

「何だよ、お前らかよ
 驚かすなよ」

そう言って、貴方は微笑んだ。

その笑顔・・・

私は、二度と忘れない。

八重の赤い頬・・・

私の頬もきっと、八重と
同じ色に染まっていただろう

八重・・・あなたは

たまき先輩の事を

もうすぐ

『レン』と呼ぶ・・・

その時、初めて私は
人を妬む気持ちを知る。
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