木苺の棘
「ああ」

室内・・・

私は漣に、昨夜の出来事

その、経緯を隠さずに
話した。

「彼の、お兄さんと
 二人きりでホテルに?」

彼・・・アリスが愛した男

以前、週刊誌に口づける
二人の写真が掲載された。

「うん、でも
 イサミさんとは、本当に
 何も無かったの
 
 タツミの為に罪を犯した
 イサミさんに、私がして
 あげられることがあるのなら
 私は、何でもする

 そう思ったのは事実

 でも、してあげられる事
 なんて何も無かった
 
 イサミさんに言われて
 私、気づいたの
 
 私の、彼への想いは同情
 なのだということに

 愛じゃない」

「そうか・・・」
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