自伝
「なにやってるんだよ!!お前は!!」


いきなり、私の車の横に見覚えのある車が止まった。


亮だ…


「おい…!!どういう事だよ!」


そう言って、いきなり私の頬を思い切り叩いた。


「綾!」


悟史さんが


とっさに、私をかばおうとしてくれた


私は亮に車から引きずり出された。


「痛い…」


悟史さんが急いで、車を降りて私を引き寄せ


「お前!何、殴ってるんだよ!!」


もの凄い勢いで亮に詰め寄った。


いつの間にか、歩道で2人は大乱闘になってしまった。


「止めて!!誰か」


ふと、亮の車に目が行った。


「翔…」


不安そうに私達を見ていた…


慌てて、車に駆け寄り開いていた窓から翔を抱き上げようとした時に


「翔…怖かっね、おいで」


「や…」


翔は怯えて、私を拒否した…


その光景を見た亮が車に戻り


「触るな!」


そう言って、車に乗り込み走り去って行った。


呆然としていた私に悟史さんが近づき、何も言わず、抱きしめてくれていた。


私の視線の先にさっきの彼女がいた。


微かに笑みを浮かべて…

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