自伝
部屋には春陽もいる

「一緒に帰る…」



部屋に戻り、春陽を抱き上げて戻る準備をした。


「どこ行くんだよ」


悟史さんの必死な顔を見て


余計に悟史さんの身を守りたいと感じた

「ごめん…やっぱり…ここにはいられない」


「あいつが迎えにきたから帰るのかよ!喧嘩したから、ここに来て仲直りしたから戻るのか!?」


「そうだよ」


この時、もし本当の事を言っていたら


悟史さんはきっと犯罪者になってでも…

私達を守ろうとしたよね…



だから


わざと、冷たい言い方をしてドアを閉めた。


仕方なく、石井さんの車に乗りマンションに帰った。


「綾…結婚するぞ。有名なホテルでウェディングドレス着せてやるから」


全く興味がなかった

それから石井さんは奥さんをアッサリ捨てて


私に婚姻届を持って来た。


半ば強制的に書く事になった


あの日以来何かあると自分の言うことを聞かないと、悟史さんを傷つけるような事を言うから




仕方なく、サインした。


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