自伝

同棲

お金も底をつき始め佑一の友達が１人暮らししている家に居候した。

当然、そんな生活は長く続く訳もなく、私はストレスで胃潰瘍になってしまった。

家族の中で一番大好きだったお兄ちゃんに連絡して迎えに来てもらった。

そのまま２週間も入院するはめになって、お兄ちゃんの協力で自宅へ戻った。

その３日後に佑一がこっそり迎えに来てくれた。

窓から必要な物だけを窓の下の佑一に放り投げて

こっそりと自宅を出た。

佑一は友達に車を借りて来てくれた。

｢凄いじゃん!佑ちゃん運転出来るんだ。｣

｢当たり前だろ～店の配達やってたの俺だよ｣(笑み)

｢そっか｣(照)

｢大丈夫か？｣

｢うん…なんとか…｣

｢そっか｣

｢でもね…また、何も言わないで出て来ちゃったよ…。｣

一瞬、２人共黙った。

｢しばらくしたら、手紙 出せよ。俺も仕事おちついたらちゃんと挨拶に行くから。｣


｢!！!｣

嬉しくて、顔がニヤけてしまった。

しばらく車に乗ってて、気がついた。

｢佑ちゃんどこ行くの？｣

｢内緒｣

｢？｣

しばらくして

｢着いたぞー｣

車が止まった。

｢実はさ、綾が居なかった間にお絞りのリース会社に就職したんだ。配達だけどね。」