自伝
「後の事お願いね(笑)いつもごめんね」


千夏が取り上げて落とした包丁を拾い上げ


ためらわず


自分の胸を刺した








「山本さん…」


うっすらと見える人影


「気がつきましたか?ここは警察病院ですよ…傷は幸いに浅く済みましたからね」


正当防衛や今までの流れから


私が償う年月は8年という短い時間だった。


子供達は離れ離れに施設へ送られた


模範囚だったこともあり


4年が過ぎたころ仮出所が認められた


子供たちには会いに行かず


そのままかつて家族が4人で暮らした街へ向かい


かつて家族が住んでいた家を見に行った。


殺人があったことで家は取り壊されて


更地になっていた。

昔みんなで笑いながら歩いた商店街を歩き


桜夜と良く行った公園にたどり着いた。

「まだ…あったんだ…」


昔、桜夜が食べ終わった柿の種を埋めた場所を探してみた。
< 279 / 284 >

この作品をシェア

pagetop