自伝
「こちら南署、5丁目の記念公園で遺体発見です。処理班お願いします」


「了解です」


「あーあーまた、浮浪者の死体始末だよ」


「児島さん、何か持ってますよ」


「おにぎりか…食うまえに力尽きたって感じだな」


「でも、児島さんこの人かなり骨と皮ですよ」


「あぁ…死因は餓死か…」


「?」


「荷物があるな」


「写真とか、現金もありますよ!」


「いくらだ」


「50万くらいはあるんじゃないんですか?」


「身元がわかる物があるか?」


「はい!」


「山本 綾です」


山本…綾?まさか…

「ちょっ、ちょっと変わってくれ」


「児島さん?」


荷物から写真をとりだした。


「…」


「何がどうしちゃったんですか?」


「この写真…妻が同じ物を持ってたよ」


「えっ?」


「私とお母さんの写真これしかないからって大事にしてる写真だ…」


「えぇ!?って事はこの人」


上着を脱ぎ、遺体にかけた。
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