自伝
突然秀樹が
「香織ちゃんてぶっちゃけかなりタイプなんだよね」

「やったじゃん!香織」


「もう、綾 酔ってるんでしょ?」


「わかった、わかった俺が先に綾連れて帰ってるから」


「えぇー恋のキューピット退散?」

杏がつまらなそうに健太に言った。


「杏はどうする?」


「あたしはもう少し香織と秀樹の邪魔してるぅ」


「えぇーじゃあ私もまだ、いるよ」

私が、帰るのを嫌がったのに健太は私が限界に近いと勘違いして、連れ出した。
「綾 明日大丈夫か?」

「何ぃ?その彼氏口調ぉー(笑)」

実際そんなに酷く酔っていた訳じゃないから普通に話してた
「彼氏…いるの?」

「いないよ(笑)」


あっさり、嘘を付いた。

「地元帰ったら真面目に付き合わない?」

「どーしようかなぁ
酒屋さんの人にいい思い出ないんだよね(笑)健太って兄弟いるの?」


「弟が居るけど、別に酒屋で働いてるだけだし」


「そっか…じゃあよろしくお願いします!」


私の中の小悪魔が初めて生まれた瞬間だった。


早瀬さんの事がほんの少しどうでもよくなった瞬間でもある。

合宿先に帰る途中でラブホに入った。

早瀬さんに対して悪いとか、罪の意識なんて何にも無かった。
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