優しい嘘−最低な兄に恋して−【上】
「雪穂ちゃん、はじめまして。南沢大樹(ミナミザワダイキ)です」


「はじめまして、雪穂です」





握手を求められて、あたしをポカーンとその握手に応えた。


この人はだれ?

どうして、ママはこの人にあたしを会わせたの?



ママはまだまだ若くて美人だから、今までたくさん彼氏はいた。


でも、あたしに紹介するのは初めてだ。






「息子はまだなんだ…悪いね。先に注文しようか?」


「そうね」





結局、食事を終えても大樹さんの息子と言う人は現れなかった。





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