キミは絶対、俺のモノ。
「───」
「───」
あーあ。
ありえない。
ありえないよこういうの。
いまだに霧島くんが喋りません。
(私?)(私が喋るわけないじゃん。)
「───」
「───」
逃げたい。
今すぐ逃げたい。
そしたら霧島くんは怒るかな。
怒るよね、でも。
(「俺から逃げるの?」「許すわけないじゃん。」「いいの? "あの話"バラしちゃうよ?」)
逃げたいなあ。
(さっきからこればっかり。)
これだけ黙ってるなら、私が忍者のようにササーッてドロンしても、霧島くん気づかないんじゃないかなあ。
バレないようにしゃがんでさ、そのままドアまでゴー!
いけそうじゃない?
これ、いけそうじゃない?
あれよこれよと思考を巡らしては、悶々とする。