王子様の秘密-下-
第26話



文化祭終了の放送が鳴った。


午後の部…

ほとんど成弥とキスしてた…っ


ぎゃっ恥ずかしい!!



「また百面相か?」

「ち、違うもんっ!!」

「なぁ、陽菜」

「なぁに?」



隣を見ると、ニヤニヤしている成弥。


これは…

イケナイ予感が…



「…っ」



成弥が首筋にキスらしきものをしてきた。

そして、満足そうな顔で私を見ている。



「なっ何したの?」

「さぁな?」

「教えてよー!!」

「却下」



そんな言い合いをしているうちに、放送で成弥の呼び出しがあった。



「…行かないの?」

「行かねぇよ」

「怒られるっ」



私も、だけど…



『生徒会長ーどこですか!?
至急体育館に…』



「勝手に言ってろよ」



成弥様復活…

これじゃあ、この先の行事が大変になりそうだ…



『会長ぉー!!
どこですかぁー!!』



「成弥」

「ん?」

「…行こうよ」

「分かったよ」



渋々立ち上がる成弥。

成弥に手を出されて、私はその手を掴んだ。



何があっても…

絶対に離したりしないからね?



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