空の彼方の君へ。



時間はくるなと願えば願うほど速く感じて。


ついに来ました、魔の放課後が。

「沙希〜!行くよ」



・・・・・・来たぞ、悪魔が。



「悪魔じゃなくて、天使でしょ」


「なんでわかったの・・・!」


「顔に出てるんだ、馬鹿」


明らかにさっきより不機嫌になった佐奈。


実はさっき野球少年が来て、また喧嘩してたんだよねー。


「この前のファミレス行くわよ」


佐奈はファミレスに向かって歩き出した。


私はそれを急いで追いかける。



「佐奈〜!愚痴聞くからそんなにイラつかないでよー」



追いついて佐奈にそう言うと佐奈はバッと振り向く。


「本当!?」


「ほんとほんと」


「じゃあ、沙希のお泊り決定ー!」

「え、なんで!?」


「時間が足りないでしょ!」


佐奈は再び先を歩く。


「あっ、待ってよ!」




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