誰を愛してるの…
「ごめん。駿…私帰るわ」


「そう言うと思ったよ」


「なんで?」


「なんとなく」


「ごめんね…」


「仕方ないよ。このままじゃ、絶対あとで後悔しそうだし、もっと自分の気持ちがハッキリして、それでも俺の事思ってるなら、いつでも来いよ」


「駿…」


「いこうか」


「うん…」


家に戻り、取りあえずいつものように、キッチンへ向かった。


「あれ?こんな所に…」


手紙?


「あなた…結婚記念日覚えてくれてたんだ…」


ありがとう…。


今まで、私…自分ばかりが淋しくて


ずっと、あなたの心が分からなかった


ごめんね…。


箱に入っていたネックレスを首につけて

彼の帰りを待つ事にした。


電話が鳴った。


「はい、児島でございます」


「あぁ…俺だけど、もう直ぐ帰れそうだから」


「大丈夫よ」
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