かけがえのないキミへ
梨花がどうせいいふらしてんだろ?
いいよ、どうだって。
俺は付き合ってないと、はっきり言えない言い方をしたからな。
すると、言いふらした犯人が、あの愛犬のショコラのように元気よく俺の方に向かってきた。
いつもより少しキツい香水の匂いを漂わして。
『れーい!おはよ!あたしずっと待ってたんだからぁ~』
語尾を上げて俺に言ってくる。
俺は『おはよ』という意味を込めた笑顔を梨花に向けた。
梨花は一気に茹でタコ状態。
顔真っ赤だよ?
そんな照れなくてもいいのに。
梨花の思わぬ変わりように俺は笑ってしまう。
『梨花、顔真っ赤だよ?』
『もう!怜のばかっ!』
こう言って、梨花は胸ポケットに入っていた小さな丸い鏡で自分の顔を見ていた。
『いつの間にそんな関係になったわけ?』