かけがえのないキミへ


世界に必要なのは金と権力?

金があれば自由になるの?
権力があれば人は偉いの?


そんなの、間違ってる。

俺は自由になりたいのに、あいつが俺を鉄格子のような檻の中に出られないようにしている気がする。
あいつと縁を切りたいのに、切られなくて。
こんな高級なマンションに住まわせてくれるのは、あいつで。
権力があるのは、あいつの女達で。

俺は自由を望むヒナのようなもの。


『自由になりたい…』


こんな弱音を、空に近いこの場所から、聞こえないような小さな声で呟いた。


空の雲行きは怪しくなっていき、次第にこの街全体を埋め尽くしていく。

この時、あいつの話を聞いていたら、俺はどうしていたかな?



シャワーで軽く体を洗い流し、髪の毛を洗い、半乾きのまま、黒いベッドの中に入り込み、眠りについた。


リビングには、あのバラバラになった携帯がまだ放置されたままだった…


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