君に恋した瞬間、




俺は、俺としてこれからも生きてやる。





「しゅーんぺーい」




まだはっきりと声変わりをしていない声が、ゆるゆるとした喋り方で俺を呼ぶ。





「入っていい?」




俺はその問いに応えなかった。




すると、がちゃっという音と共にあちこちに向いた黒い髪の男がぴょこんと部屋を覗いた。




「何も言ってねーんだけど」




「まぁ、いいじゃん」




俺が了承でもしたと思ったのか、それとも何も気になどしていないのか。





美城は、軽く口元に笑みを浮かべてずかずかと部屋に入ってきた。






そして、俺の寝転がるベッドの端に腰を下ろした。




「なんもないね、この部屋」





あたりまえだろ。



何がいるっつーんだよ、殆ど居ねぇーのに。


< 61 / 61 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

花には水を

総文字数/102,329

恋愛(その他)296ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
花壇に咲く、ピンクのコスモス。 水に濡れて光る花は幻想的で、美しかった。
明日

総文字数/48,301

恋愛(その他)127ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「俺?俺にそんな事聞く奴初めてだよ」 虚しく空いた俺の心に優しい笑顔を向けないでくれ。 「私、もっと貴方を知りたい」 眩しいんだ。 お前が余りにも、俺に綺麗過ぎて…。 進藤 和希 shindou kazuki 元保 芽 motoyasu megumi 遠いよ。 俺にはお前の、存在が…。
キミの手の奥の僕

総文字数/25,104

恋愛(その他)64ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
彼らの声にそっと耳を傾けるの 「一生愛してやる」 まるで舞い落ちる雪のように 「僕、離れるつもりないから」 手に入れた瞬間しゅわっと溶けていってしまう 「お前が俺を好きになった時、そんときは全力で守ってやる」 だけど、ねぇ聞いて? 私は皆が大好きだよ。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop