新着メール1件☆



「当たり前だよ‼
私、玲羅さんと友だちでいたいから。

強くて、凛々しくて、キレイな
玲羅さんの傍にいたいから。

だから、死ぬなんて言わないで…‼


私、もっとあなたのこと知りたいと思う。
辛いことはいっぱいあるよ?

でも必ずそれ以上の幸せが玲羅さんには待ってるよ!」




バカじゃないかと思った。
自分よりも他人を思いすぎるコイツは、ある意味すごいと、思った…。



「あたしの、友だちに…?
あんたみたいなおバカちゃんにあたしの友だちは務まるわけないでしょ(笑)」





知らない間に、
あたしの頬には少しずつ涙が流れていた。



あの時もう二度と流さないと決めた涙が、
あたしの頬には確かに流れていたんだ…。



今でもあの時何で涙が流れたのか分からない。
でも、苦しい涙ではなかった。


安心感からの、



優しい、涙だった…。





「私はずっと



玲羅の傍にいるよ…。」




また裏切られるかもしれない。
なのにコイツにはそんな気持ちみじんも感じなかった。



夢と希望に溢れ、
あたしの真逆の性格をし、
呆れるほどお人好しな那奈。


でも、那奈がいなかったらあたしもいない。

あたしとして生きてることは、無かったんだ。



今でも覚えてる。
あの時抱いてくれた優しい手と匂い。



あたしを慰めるように、

あなたは精一杯あたしを包み込んでくれたね。





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