ナンパ男との恋 1巻

さっきのナンパ男2人組みの話で
大笑いしていたら
見覚えのある車が
目の前に停まった。

「あ、けんちゃんだ。」

たしかに いとこくんの車だ。

中にいる人が
真っ黒なガラスで
全然見えない。

輝樹が乗ってたら
どうしよう・・・

変な緊張が
全身を走る。

窓ガラスが開き

「美香 またお前
ナンパ待ちしてんの?」

「あ、え・・?あ・・れ。
翔ちゃん?なんで?」

この人は・・・たしか
美香と写真に写ってた人だ。

という事は・・・
この人が 美香の好きな人・・・

・・・やばい。

「違うんです。私が失恋したばっかで
無理矢理 美香に付き合ってもらったんです。
そうだよね、いとこくん?」

とっさに
いとこくんに救いを求めた。

「あ、うん。久保先輩に
泣かされた被害者だよ」

救いを求めたのは私だけど
被害者って・・・

「へぇ、納得。」

納得って・・・・

「それなら 
美香にも久しぶり会ったし
遊ぼうよ」

「そうしよう?ね、美香」

「・・・でも」

「私にも 美香に協力させて?」

「春菜いいの?」

「もちろん。いとこくんもいるし
知ってる人なら安心だしね」

「ありがとう」

美香に心配かけた
せめてものお詫びと感謝と・・・

うまくいってほしいと思う
親友からの願いだ。


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