ナンパ男との恋 1巻
あー・・・どうしよう。
やっぱり 断るべきだった。
でも、断る余裕もなかった気がする。

美香には 5分くらい話したって言ったけど
本当は
1分もないくらいだった。
一方的な電話だったし・・・
美香には・・・
こんな最悪な状況
正直に言えるわけがない・・

「明日の夜8時に
あの駅で待ち合わせな。
遅れんなよ。
じゃぁな。」

とだけの電話。
本当の用件のみ・・・
私に用事があったら
どうするんだろう・・・

・・・用事なんてないけど

覚悟もないまま
約束の時間が迫っている。

7時50分・・・・
部屋の中をグルグルしてる間に
もう家を出ないと
間に合わない時間・・・

頭の中では
会えないって電話すればいい。
ドタキャンになるけど
食われてポイッとされるより
絶対 マシだ・・・

なんて考えてるのに
体は もう駅の方向へと歩き始めてる。




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