もっと、生きてほしかった……




私は着替えて1階に下りた。



「あら?
美波ちゃん。

おはよう。」




そう言っておばさんは微笑んで私に手招きした。



「ほら。
朝ごはん出来てるわよ?」




おばさん………
いきなり乗り込んできたのに、わざわざ……



「あの……
ありがとうございます…。

昨日は、ごめんなさい………」



「何言ってるの?
私は嬉しいのよ??

男の子じゃないけど、子どもが帰ってきてくれたのと一緒なんだもの。

こっちこそゴメンね?
迷惑だったら言ってくれたらいいから。」



「そんなことありません!!
私も、おばさんはお母さんと一緒だから…。

だから……迷惑なんかじゃありません!」




自分でも驚いた。


私、何むきになってんだろう…。



おばさんは私のお母さん。


じゃあ、お母さんは……?



昨日から電話もメールもしてない。


今日荷物取りに行きがてら、見にいこっかな………



「おばさん?
今日、新宅見に行くんですよね…?

私、荷物取りに行くついでに家行ってきます。」



「いいわよ。
これ食べたら行きましょうか。」




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