もっと、生きてほしかった……

体の異変




「やっとお昼だあ!!」



気づくともうお昼。
ずっと休んでた私は、授業の内容が全然分かんなかった。



これからどうしよう…。



これじゃ大学受験もムリになるかもな………



「美波!
前みたいに屋上でご飯食べよ!

美波がいない間も私たちの習慣になってたんだからね?」



「…そうなんだ。
分かった!すぐ行く!」




ギィ〜



懐かしい音。


久々に聞いた屋上の扉のきしむ音―――



少し前まではここでいろんなことがあったのになぁ………



全部嘘みたいに懐かしい……。



「美波!
何ボーッと立ってんの?

早くおいでよ!」



「あっ…うん!」




懐かしさのある風景。


別に1年とか長い間離れた訳じゃないのにね。



何だかスゴく懐かしいよ………



「じゃあ!
いただきます!」



「いっただっきまーす!!」



相変わらず夏歩と昂は行儀が悪くて、弁当にがっついて食べていた(笑)



似た者同士だなぁ………




私も早く食べちゃおっと…。



一口、一口と食べていると……ふと気分が悪くなり、吐きそうになった…。



「んっ!
ケホッケホッ……」



「美波!?
大丈夫!?」



「平…気。
ちょっと、気持ち悪くなっただけだから……。」



「そんな感じじゃないよ!
顔色も悪いし……。

とにかく、今日は早退して病院行こ?」




また、迷惑かけちゃった……――――





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