放課後ほけんしつ

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「一人で子供を一人前に育てるのがどれだけ大変かわかってないから、そんなこと簡単言えるのね。」

ママは、ため息を一つこぼして続けた。

「ともちゃん、お金を稼ぎ、自分の事をさておき育てられる?」

「ママは、母子家庭でそだったの。母は、パートを掛け持ちして、毎日くたくただった。無理がたたって時々、入院したわ。

貧乏だったから、ミジメだった。
今、思うと母は、凄い人だけど、あの頃は、理解出来なかったから、なんでも当たり散らしてたわ。」

親が揃ってても、子育ては、大変なの。いい子ばかりが育つともかぎらないけどね。

ゲームみたいに、いつでもリセットできたらいいけど、出来ないのが現実なんだから…

わかった?シングルマザーでいいやなんて軽はずみに言わないでね」

「やだっともちゃん、こんな時間早く帰って寝なさいよ」

「そろそろ、お店閉めます。ラストオーダーです。」

と、ママは、周りの客にも、声をかけて、閉店準備を始めた。

「ママ!ありがとう!あたし帰るね。おやすみなさーい」
眠そうにあくびをしながら、ともが出て行った。
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