ラブシチュエーションアイツが弟?
一緒に
残念ながら……


職員室に入ると、透の知っている先生はいなかった。


透はちょっとホッとしたってこぼしていた。


やっぱり、緊張するって。


そう言う透の手は、かなり汗ばんでいた。





結局、教室に行くことに。


透が3年生のときの教室へと続く、階段をのぼる。


一段、一段、踏みながら……透の視線はだんだんと落ちていった。


「……足元、何か落ちてる?」


「いや。よく夢に見る、この階段……。オレ何階に行きたいのかよくわからないまま、必死にのぼったりおりたりしてんの。

途中で誰かにぶつかったりすんだけど、走ってて……。廊下に出ると、教室に入らずにまた走ってて」


そうなんだ。そんなによく夢に見るんだ。


強烈に残ってるってことだよね。走ってるって、どういうことだろう。逃げたいのかな。



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