涙の雨

「そいつとは、もう終わったんだ。元々セフレみたいな関係だったしな」



またわからない言葉が出てきた



「セフレ…?」

「―セックスフレンドの略。まぁ~簡単に言えば、ヤルだけの友達って事だな」


ハハハと笑いながら話す山田に

俺はそんな友達がいるんだと
一人、顔を赤くして驚いてしまった



「そ~いや…遼太は望月とヤッたか?」

「どっ!どさくさに紛れて、急に何を聞くんですか!」



山田の淡々とした喋りに

まんまとハマりそうだった俺



「で、ど~なんだよ?」


ニヤニヤしながら俺の顔を覗き込む山田


「…すけど」



ボソッと小さな声で言うと
聞こえねぇなと山田に怒られた


「まだ…そういう事は無いですっ!」




恥ずかしかったけど

思い切って山田にそう告げた


「アイツなら、すぐに手ぇ出しそうな気がするけど。結構奥手なんだな」


ふ~んと言いながら頷く山田


「あのっ、尚輝さんはそんな軽い人なんかじゃないです!勘違いしないで下さい!」


望月を少し馬鹿にしたような山田の言い方に

俺は必死になって望月をかばった
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