夏の夜に咲いた花

さっき、なんであたしが叫んだかというと……、寝ぼけた蓮くんに腕を引っ張られたから。

それでそのまま……布団に引きずり込まれたから。


──頬にキスされたことは、亜美にも秘密だけど。



びっくりしたのはホントだけど、あんなことで叫ぶなんて……。



「ホントごめん!」

「もういいから……」


これ以上長引かせたくなくて、あたしは厨房を出た。
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