都合のいい私
『怖くないよ!』


『じゃあ何?』


『わかんない……』


『俺もう殴らないよ?』





わかってる


そんな事私だってよくわかってる





『…………うん』





でもそう言っても説得力はないんだってわかる





『……足の傷もかなり残ってるね』





膝の傷跡の事は何も言ってないのに


リョウは気付いてて


『……俺のせいなんだな』


そう言ったリョウの横顔はすごく寂しそうだった
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