都合のいい私
リョウは私が「うん」と言うまで諦めないつもりなのか


今日は私を抱こうとする事もなく


私を説得しようとさっきからしつこいくらい





『……私、電話はしない。もういい加減にしてよ』


『マジでお願い!』


このやりとりだけでもう30分近く経つ


『私が電話して何になるの?』


『あいつが俺を好きじゃないなら別れる』


『え?』


それは私にとって嬉しい言葉


『だからお願い。』









私がやろうとしてる事は最低な事


自分でもわかってる


でも私リョウに彼女がいない方がいいんだもん


だから――……








『……電話番号は?』
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