都合のいい私

『……なんなの？』


痛む頬を押さえながらリョウに聞くと


『おまえのせいだろ』


リョウはまだ怒ってる


でも私は逃げないって決めた





『殴ったってなんの解決にもならないよ』


『じゃあおまえは泣けばいいとでも思ってんの？』


悔しくて涙を我慢してたのにそう言われる


『私は泣かない。
こんな事くらいで泣いたりしない』


私の言葉でリョウが怒ってるって


少しは理解してる


でも私が謝ったってきっと解決しない


だから私には解決策がわからない