インスタントラブ~甘くて切ない一目惚れの恋~
走り書きだった。



こんなことを書いたのも
きっと
バスに待たされてるせい。



そのイライラが
文字になって
現れたってとこかな?



それなのに
恨み節じゃなく
ラブソングみたいなのは
どうしてって?



さあ
どうしてだろう。



自分でも
よくわかんない。



まあもっとも
ただの空想でしかないけどね。



さあ
それから
えっと~
そうだな
この続きはと……。




「あの~、すみません」



チッ。



またかよ!



それも
ちょどいいところで声かけやがって…。



隣に座った
例の
すみません女!



「なんだよ、いったい!
さっきから、すみません、
すみません、うるせんだよ!」



とうとう怒鳴っちゃったよ。



自分でも
びっくりするほど大声で。



だけど
すみません女ときたら
一瞬ドキッとした顔になったけど

すぐに笑顔になっていう。
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