インスタントラブ~甘くて切ない一目惚れの恋~

第5章/第2節  愛は奇跡

帰りの電車――



意外と空いてて、
すぐに座れた。



急に
現実に引き戻されたみたいで、
ふたり会話もなくぼっとしてた。




そしたら
うとうとしてきた。




てか、
眠りこけてた。




ひかりもそう。



さすがに
遊び疲れちゃったよ…



三度乗り換えて
ようやく最寄り駅に着くころには

もう真夜中だった。



僅かにだけど、
空には星が見えた。



夜風が
日に焼けた肌をやさしくなでた。



ひかりが歩きながら
どこかに電話してた。



なんとなく
予想はついた。



その内容もね。



それを
まだ了解したわけじゃないけど、
返事はもう決まってる。



今夜は
ひとりじゃいたくない気分……。



ほんと
祭りの後ってかんじ…。



この興奮は
そう簡単には冷めない



どうせ、
すぐには眠れないだろうしね。
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