過去形
第一章〜旅立ち〜
ここはヨルノ村。
この村には一人の青年が居る。
彼の名前はアマル。
古の伝説の勇者の血筋だと謳われている。
彼はそれを否定しているが、その噂により村が襲われずに済んでいるという事実がある。
彼にそんな噂が立った理由がある。
三ヶ月程前のことだった。
この村に火を噴く植物、サラマンドラが大量に押し寄せてきたことがある。
アマルは消火器とホットケーキでサラマンドラの大群を退治したのだ。
消火器の泡で火を封じ、ホットケーキをちぎってはサラマンドラに投げ、ちぎってはサラマンドラに投げ、蟻の大群にサラマンドラの蜜を吸わせたのだ。
栄養を取られたサラマンドラ達は逃げ出したのだった。
それからアマルに古の伝説の勇者の血筋だと謳われるようになった。
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