不器用男子
 千隼と学校を出ると外はもう真っ暗。


「暗い…。」

「…」


 無口に戻っちゃった?


 軽く、落ち込んで歩いていた。


 沈黙が続いていたけど全然嫌なフインキではない。


「…千隼…ありがとっ♪」

「…」


 返事はなしっ…だけど、私の左手に温かいぬくもりが伝わってきた。


 何気なく、いつも車道側を歩いてくれて、今だってさりげなく手をつないでくれる。


 キスだって一度しかしたことないし、イチャついたことだってロクにないけどそういうところも好きなんだ。





 千隼…大好きだよ!!


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