不器用男子
 朝起きると隣で気持ち良さそうに寝てる千隼。

「…えっ!?」


 立ち上がろうと思ってベッドから足を出すと下に落ちてる服と……下着。

 急いで布団の中をチェックする。


「…なんで?」


 やっぱりヤられた!?


 夢でそんな感じがしてた…。


 意識飛んでる中でやられるとかマジない。


「ちっ、千隼!! 起きて!!」

「んだよ…うるせぇ…頭いてェ」


 とっさに起こした千隼。

「ねぇ、千隼!!」

「何…? !? ちょっ、なんでひなみ裸なわけ!? 早く服着ろ!!」


「なんでって……」

 とりあえず、千隼に後ろを向いてもらってきた服。

 たぶん見られてない…と思う。



 千隼も布団から上半身を起こした。

「千隼!?」


「は!?」

 千隼も裸。


 私たち…何をしたの…?


「千隼…昨日の夜のこと…覚えてる?」

「覚えてない。 ひなみも覚えてねぇの?」

「うん。 キスされた後から記憶飛んでる…。」

「俺、酔ってたよな?」

「うん。結構ね…。」


 うわっ…それがもし初だったら最悪だぁ…。


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