honey*bitter~赤い車の秘密
◎一章 夏



―――バンッ




「…てめーらふざけんなよ?」




車から出てきたその人は、あたしをがっちりと掴む汚い手を振りほどいた。




え?え?



状況を飲み込めない…てか頭が回らないあたしは、
黙ってその人に身を委ねた。








――これが、あたしたちの『出逢い』



だったよね、俊介?






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