honey*bitter~赤い車の秘密





―――



「…い、ちーい。」



へ…え!?


目の前にはどあっぷの俊介と、

ぼーっとする頭。


もしかしてあたし…

寝ちゃった!?




「お前ずいぶん寝るよなぁ〜」



って、笑いを堪えながら言う。



わざわざ倒してくれていたシートと、


あたしの身体にふわっと掛かった俊介のパーカー。





……もお、優しすぎる。




「ほら降りるぞっ」




既に降りていた俊介があたしの手をひく。



かけていたパーカーを片手で抱きしめながら
慌てて車から降りた。







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