夢恋~ユメ*コイ~
次の日。
私は重い足取りで学校に向かった。
足元に冷たい風が吹き付ける。
「さむっ・・・」
季節はまだ9月だというのに。
もうこっちの田舎には冬がきてる。
東京は、まだ暑いんだろうな・・・
「奏ッ!おはよ~♪」
振り向くと京花が走ってきている。
「おはよ~★」
いつもと変わらない朝。
いつもの風景。
いわゆる、普通の日。
でもこの普通の朝は、あっけなく終わりを告げる・・・・
学校に向かっていると。
不意に異様な光景が現れた。
「ねぇ、京花・・・」
「ん?なに??」
「あれって、もしかして・・・・」
私が指差した先には。
紛れもない、あれがあった。
そして私の人生を変える引き金が引かれたことに。
私はまだ、気づいていなかった・・・・
「!!!あれって、windyのライブ用トラックじゃん!!!!」
京花の大声に、道行く人が何事かと振り返る。
「ちょっ、声大きいって!!・・・うちも、そうだと思う・・」
だってwindyの写真がでかでかと貼ってあるんだよ?
絶対、そうでしょ??
「あぁ、どうしよう・・夢みたいなんだけど・・・」
京花の夢見心地の発言に、私は大きくうなずく。
「ほんとだよぉ・・・京花、うちのほっぺつねって・・・」
・・・痛い。
夢じゃ、ないんだ・・・・
「奏!もう学校なんてどうでもいいから、あのトラックに張り込んでない?もしかしたらご本人と会えるかもだよ!!」
「うそっ!!!うん!張り込もうよ!!!」
むくむくと広がる想像。
私が、windyに、会える・・・・
その夢みたいなことに、頭が着いていかない。
「じゃあまず写真撮ろうよ★」
私たちはまったく学校と逆方向に走り出した。
それと同時に、私は将来を変える方向にも走り出していた・・・・
