仮想友達

困った時の必殺技。
にっこりと笑みを浮かべて見つめると「おごるから」を強調して亜衣の様子を見る。

「えー?ほんまに?なら、はい。許す!」

どうやら成功みたい?
やれやれ。

やたらと懐いてくる後輩のこの子は、いつも私が一人で行くファーストフード店について来た。

何か話がある、と言う割にはさっきから

あの芸能人が…とか
あの先生がウザイー…とか

そんなことばっかり言ってるから、つい自分の世界に入っていた。
……そう

私の悪い所。

あまり他人に興味がない。
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