桜舞う木の下で

“君”

仁川って呼ぶ先生はいなくて…一瞬ね、先生が、記憶のない先生が仁川〜!!!何で謝ってんだよ!!って怒ってくれるのかな?って期待しちゃったよ…


「隆祐…」

横から瀬川先生が顔を出してきた。


「貴方は…誰ですか?」
「僕は、瀬川 優人と言います。」
「瀬川さん、僕とはどんな関係で?」


絶望の地にどんどん引きずり込まれて…先生が記憶を無くしたこと、嫌でも認めなきゃならなくなった。


「仕事仲間です」


瀬川先生も少し涙ぐんでたんだ。
辛い気持ちは誰も変わらない。
そう思った。


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