桜舞う木の下で


「どうして?」
「さぁ…。けど、お前はその子と約束した事がある。何かって…10年後の春その場所で待ってれば迎えにくるって。」
「その子の名前は…?」
「きっとさ、記憶が無くなったお前が好きになった奴じゃない?」


あえて教えない瀬川先生。
もしさ、私が10年後、桜の木の下で待ってて、そん時に湯沢先生が迎えに来てくれたら、奇跡だよね?
そんな奇跡、無理に起これとは思わない。
けど…そんな事があるなら…きっとさ、私は


運命を誰よりも信じると思う。

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